2016 / 06 / 03
シャープなキレと超広角は街撮りで生かせるか?Voigtlander SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III
レンズとメーカー紹介
Voigtlanderの歴史はかなり古く、1700年中期から光学機器のメーカーとしてスタートし、長い年月の中で一流メーカーへと成長していったようですが、第二次世界大戦後から後退、いくつかの会社を商標権が移動、現在ではコシナが商標を持ち開発販売しています。
SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III
全然オールドレンズではないんですが、請負仕事で室内や店舗内写真を撮る場合、このくらいの画角でないと狭く見えてしまうので購入したレンズです。
広い画角!
オールドの超広角のレンズは歪みがきつすぎるものや、画像周辺の色かぶりをするものが多く、ミラーレス一眼のα7ⅱで使えるいいレンズが見つからなかったのですが、このレンズの10mm発売のニュースを見つけた時、15mmの存在に気がつきました。
試し撮りやネットでの評判もみても、超広角の問題点であった、歪み、光量落ち、色かぶり等どの点も自分の基準クリアされている上に、比較的手頃な価格帯だったので購入に至りました。
本日のアジェンダ
・仕事で店内・室内等の空間の撮影にしか使ったことがなかったので街撮りでどのくらい撮れるか試す。
・広角で懸念される、周辺光量落ち、周辺の色かぶりの外での具合を見る。
・Leica Mマウント用ヘリコイドマクロで、ちょっと変わった絵が撮れないか模索。
線の太さ、シャープ
ものすごいシャープ!
これに尽きます。
ここのところ50年前ぐらいのレンズばかり撮っていたせいか今のレンズのシャープさに驚きます。
といっても少し前まで現代レンズのZeiss Distagon25mmも使っていましたので、それと比べても結構なキレだと思います。
さらに、超広角だけに、これでもかというぐらい放射状にシャープに伸びます。
ボケ味
F4.5で最短撮影距離50cmですのでボケを期待するレンズではありませんが、Leica Mヘリコイドマクロを付けてぐっと寄ってみました。
ピント面をこれぐらい寄って奥行きも入れ込めばボケを感じれます。素直にほのかなボケかと。
ただ、一般的なレンズと同じように、絞り開放だと周辺光量が結構落ちますので、ちょっと味がある感じになってしまいます。
意図した周辺光量落ちならいいですが、風景と手前の被写体をボケで距離感をつけるような撮り方はなかなか難しいです。歪みと広い画角のためいらないものが映り込んでしまう問題も合わさります。
こちらは通常の絞り開放
ほぼ壁の目の前に立ってピンは花です。このぐらいなら地面のあたりは若干ボケて影がいい感じになりました。
あまりパッとしない写真ですが、ボケのサンプルとして。
奥の花にピンを合わせてます。
こちらもパッとしないですが、近距離、真ん中ピント面、奥行きとしては参考になるのではと。
色味、フレア、ゴースト
さすがに今時のレンズらしく逆光に強く、ゴーストはあまり意識しないで被写体と太陽に向かえます。
この写真はストロボを焚いてるように見えますが、実際は開放で撮っているだけです。内部反射ではなく、周辺の光量落ちで真ん中がストロボのように明るく見えるのだと思います。
こちらは少し絞った状態です。
購入経路、リペアや汎用性、購入時の参考
最短撮影距離 50cm、Leica Mマウント、2015年の春の発売で、マップカメラの定価76,800円で購入しました。
SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III Voigtlander
2016年春にはSONY E-mountのものも発売され、オートフォーカスは効かないですが、「自動拡大ピント合わせ機能」みたいなのが使えます。
「自動拡大ピント合わせ機能」の説明は難しいですがα7の拡大ボタンみたいなのがシャッターと連動します。展示場で触りました。α7ならいらないなと思ったので、通常のLeica Mマウントを購入した次第です。
eBayの市場だと
ほとんど日本からの出品のようなので、中古を買う場合、普通にカメラ屋さんを回ったほうがいいかもしれません。
上手く撮れたと思う写真の振り返り、分析
こちらは頑張ったと思います。
マクロもつけて、風もそれなりに吹いていたので、真ん中の花を近距離で追いかけるのは結構大変でした。
ホントは真ん中に花を持ってきたかったです。
少し足りない写真の反省、分析
足りない写真いっぱいあります。
正直あまりうまく撮れませんでした。
これだけ画角が広い上にボケを味に使いづらいレンズだと、日本の街撮りには難しいレンズではと。
道幅が狭く被写体と距離を撮りづらかったり、絵を壊す看板等の写り込みが多い日本の街には合わないのかなと。
弱気です。
向いている撮影の方向性、ポートレートレンズとして
当然大自然とかはいいと思いますが、手軽に都内で街撮りではそんな光景は無理ですので、趣のある壁を被写体とかいいと思います。
とはいえ、日本の壁は趣がある場所を見つけても、映り込む無機質な看板が多くてフレーミングが難しいのではと。
開放
この質感の場所がいっぱいあれば近距離の感じもいいと思うんですが、なかなか日本では限定されてしまいそうです。
絞りF8ぐらい
壁に趣があり、看板が少ない海外の街とかだと楽しく撮れるんじゃないかとは思います。
撮影情報
カメラはSONY α7Ⅱ、画質はraw非圧縮、現像ソフトはPhotoshopCS6で写真によっては多少「露光量」「白レベル」を調整していますが、そのままの撮って出しも多いです。
絞りは開放F4.5〜F8ぐらいまで、シャッター速度は、風が結構ありましたが天気は良かったので明るさの確保ができたので1/200〜1/400ぐらい。
ISOは絞りのニュアンスを優先で最後に調節です。
ホワイトバランスは、日が高かった時は晴れのプリセット。休憩後の帰り道はもう夕方だったので、曇りプリセットで撮ってます。
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