2017 / 11 / 02
このゴツい外観のHelios 44-2は何者だ?MMZの後期ヘリオス F2.0 58mm M42 in 参宮橋周辺
ざっと状態説明だけ見て入札してしまったのか、あれ?なんかゴツいぞ?と気づいたのは支払いの際でした。Helios 44-2最後期バージョン?と思われるBelOMO(MMZ)製。初心に帰るのもいいんじゃないかと持ち出してみました。
レンズとメーカー紹介
Helios 44-2 F2.0 58mm M42 BelOMO(MMZ)
ヘリオスが量産されていた頃は、ロシアはソ連だった訳で、共産主義の名のもと色々な名前の工場で同じレンズを作っていたはずですが、今回のHeliosが作られた頃はソ連の終焉へ進んでいた時期で、各工場はもう勝手に作ってたんじゃないかと思うぐらい後期のレンズは派生の名前?みたいなものがいくつも見つかります。
Helios 44M〜〜、Helios 44-〜〜と後ろに数字がつくものがいくつもeBayでも見つかります。
そんな中のひとつの今回のHelios 44-2は、リペアまでガッチリしたのでよく分かるのですが、外観は違いますが中はほぼ一緒で、多少簡素化されて扱いやすくなっています。
と言うことはやはり写りも一緒なんでしょうか?
本日のアジェンダ
・人気のロシアンレンズHelios 44-2の多分最終バージョンの実力を探る。
ボケ味、フレーム周辺の描写、色味
新しいバージョンとして、やはりヘリオスの後期のバージョンHelios 44Mのように少しシャープでしょうか、一般的なHelios 44-2よりもぐるぐるボケが弱く感じるのもそのシャープ感かとも思います。
とはいえ、きっちり丸ボケを出してぐるぐるボケ具合を見ると、それほど以前のバージョンのヘリオスと違いはない気が。
空を開放絞りでハレーションを交えて撮ると、少し破綻する感じ好きです。
多少コーティングが良くなっている分、破綻しづらいでしょうがロシアンレンズっぽい飽和感とボケは健在かと。
ヘリオスっぽいぐるぐる感です。
花を真上から撮るのはボケを試すのに鉄板になってきました。
奥への段階的にボケが豪快でいい感じです。
Heliosのボケについては一度それだけで投稿をまとめても面白いかも。
日陰の明暗差のあるフレームを開放絞り。
こちらもロシアンホワイトがたっぷりな感じになってHeliosらしい味かと。
後ろが燃えてるような豪快なボケとぐるぐる感です。
針金の柵の二線ボケ感も凄いです。やはり中身は全く変わっていないのかと。
とはいえシャープは少し高いようで、それは使いやすいと思っていいかと。
ピント面の解像度、絞った際のシャープさ、収差
とても繊細です。
ロシアンレンズの魅力はやはりこの柔らかな線でしょう。
ハレーションから来る白んだ感じがコントラストを柔らかく表現してくれているかと。
こちらは蜂なのか蝶なのかわかりませんが、確か刺さないような記憶があったので、撮影最短距離50cmギリギリまで寄りました。
シャッター速度1/1000で羽がこのブレですので、すんごい速さで動いてるんですね、羽って。
近距離でありながらの無限遠。良い感じで表現してくれてます。
バイクのミラー自体で多少シャープ感は落ちてますが、暗部の表現と良いバランスは見せてくれてます。
ロシアンホワイトを出しやすい逆光気味のアングル。
とはいえ、シャープは間違いなく以前のHelios 44-2の型より出ますね。古い型だとボワっといってしまうかと。
比較的好んで撮っている、湿度のある壁の感じ。
日陰の分、シャープさが出づらいでしょうか。
でもこの白んで柔らかくなるロシアンホワイトの雰囲気はヘリオスの味かと。
インダスター61に見るシャープさと近い気もします。
この辺はソ連の国有企業として技術が共有された分、レンズが違っても似通っていくんでしょうか。
なんとも街撮りにちょうど良い感じのシャープ感と奥のボケの飽和感です。結局、ヘリオスはどのバージョンも優秀のようです。
だから市場にいっぱいあるのかと。
購入経路、リペアや汎用性、購入時の参考
Helios 44-2 F2.0/58mm MMZ 後期
M42マウント 最短撮影距離50cm 絞り8枚羽根 4群6枚レンズ構成。
フィルター径は以前の49mmより大きいのでおそらく52mmぐらいかと思います。
購入したのは、現在のeBayで396件 99.2% Positive feedbackのcolodgerocolodgero。
商品説明を見ようとしたら、結構前の購入だったためにもう閉じられてしまってました。
唯一わかる購入価格は他の一般的なHelios 44-2と同じくらいで、もしかするとちょっと違う感じのヘリオスが単に安かったからBidしたのかもしれません。
最近はヤフオクへのリペア出品の為にかなりの量を買っているので、購入時の細かなことはほとんど覚えていないものですいません。
それにしても1989年製造と思われるこのレンズ。1989年といえばベルリンの壁が崩壊した年です。
1986年 チェルノブイリ
1989年 ベルリンの壁
1991年 ソ連崩壊
と振り返ると、
70年代から80年代初頭にかけて市場で成功して相当な数のHelios 44-2が出回ったのは、国力とも関係するんでしょうかね。
購入に際して
今回のHelios 44-2 後期バージョン。数は少ないですがよく見るとちょこちょこ市場にも出てます。
eBay価格だと送料を入れると6,000〜10,000円ぐらいでしょうか。ヤフオクでも少し出ている時があって1万円前後な気がします。
Helios 44-3と見た感じ一緒そうですが、多分ほぼ一緒かと思われます。とはいえ試したわけではないのでいつか挑戦してみたいと思います。
マウントについて
順に、SONY α7(SONY Eマウント、NEXとも言う)では問題なく使えました。
実機で試した訳ではありませんが、Olympus OM-DやPEN、Lumix系はこの辺かと。
Canon EFフルサイズ系のカメラだと無限遠付近はミラーに干渉あります。その手前でライズビューに切り替えれば使えないこともないです。
マウントはカメラによって干渉等でうまく使えないこともありますので、ご自身のカメラでの使用の参考としてください。
また初心者向きの内容で、マウントについての記事を書きました。マウントに疑問点がある方はぜひ。
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リペア・調整したレンズのみ販売しております。購入をお考えの方いらっしゃいましたら、ぜひよろしくお願い致します。
向いている撮影の方向性、ポートレートレンズとして
Heliosは58mmと、標準画角より少し望遠気味なのもあってポートレートにも良いレンズかと。
こちらで少し実践しています。
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歩いた辺り
『参宮橋付近』街撮りオススメ度★★★☆☆=3
久々に何となく気ままに近場をふらふらと。
代々木公園付近は特に何か目立ったものがある訳でもないですが、静かで下町的な雰囲気があり光が優しくなる地域で撮りやすいかと。
ぜんぜん優しくない状態の自転車ですが笑。
静かな賑わいのある参宮橋をかすめ、
丘が綺麗な代々木公園宝物殿を抜け、
大きな鳥居が構える明治神宮の代々木側へ抜けました。
代々木駅付近の小さい店がある感じいいですよね。
ビル横の小道にあるハンバーガー屋で遅めのランチ。
ヘリオスの最短撮影距離ならブツ撮りはギリギリいけるかと。柔らかく写るのでSNSにも映えるのでは。
折角なのでそのまま新宿まで歩いて最近噂のニトリに寄って本日の街撮り終了しました。
撮影カメラ情報
SONY α7
Raw現像
現像はAdobe BridgeCC2017で、レンズの特性を写真に残したいのでコントラストや彩度等、一切いじらず、ノー調整、ノーフィルターです。
たまに露光量で明るさを揃える程度に留めています。
カメラの設定
絞りは、開放F2.0〜F8.0を基本に、F3〜4あたりをメインに取っています。
シャッター速度は1/1000を基準に絞った時は1/400のぐらい、ISOはそのフレームに応じて明るさを合わせる感じで使います。
ホワイトバランスは「晴れ」でした。
“このゴツい外観のHelios 44-2は何者だ?MMZの後期ヘリオス F2.0 58mm M42 in 参宮橋周辺” のコメント
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こんにちわ。
これは珍しい、というか見たことないヘリオスです。寸胴な感じがロシアらしいというか何といいますか・・・ロシアレンズは奥が深いですね。
どの写真もレンズの個性を生かそうとする愛情を感じました。
原付?のとか逆光の花の写真拝見すると、私のヘリオスにもつイメージ通りだなと思いますが、どんぐりの画にかわったフレアが出てますね。
フレア好きなので目が行きました。青くて美しいですね。
自転車、えらいことになってて吹きました(笑)
こんにちは。
確かにオールド好きなら一見してわかるロシアンゴツさです笑。
文化がものに現れて面白いですよね。最近はロシアやshopが多いウクライナは見てみたいなと思うぐらいです。
ありがとうございます。
確かに私もドングリの写真に出てるフレアは古い44-2には出ないと思ってました。
説明がややこしくなりそうなのでスルーしてましたが^^;
コーティングはあまり変わらない感じがするんですが、少し謎です。
自転車イジメかと思いましたが、多分盗難車なんじゃないかと。
流石に持ち主がいたらなんとかするレベルではと笑。