2017 / 10 / 18

Digital Camera

「Sonnar」時代を超えて残るその名 中望遠135mmの表現を街歩きに Carl Zeiss Jena / Sonnar 135mm F3.5 in 下北沢

ポートレートでは既に結果を出してくれているSonnarですが、街撮りではちょっと扱いづらい画角のため持ち出すのに及び腰でした。ですが前々回のVEGA-5U 100mmでちょっと中望遠の味が何か見えたような気がして今回に至りました。

レンズとメーカー紹介

Carl Zeiss Jena / Sonnar 135mm F3.5

現在のCarl zeissのラインナップにも名が残っているSonnar。
オールドレンズの時代でも技術革新があったレンズとしてや、コピーレンズの元となったりと名が知られたレンズで、街撮りでは難しい画角とわかっていますが、このブログでも取り上げないことにはいけません。


ロシアのポートレートレンズとして有名な「Jupiter-9」の元となっているレンズとしても有名で、確かに似たような雰囲気がありますが、もう少しはっきり写る印象でしょうか。
画角もJupiter-9が85mm、Sonnarが135mmと結構離れているので、光の集まり方が違うでしょうし中々比べるのは難しいかもしれません。

本日のアジェンダ

・135mmは街撮りで使えるか?

ボケ味、フレーム周辺の描写、色味


多分スタンダードな中望遠ショットかと。
適切にボケ、割とシャープでオールドレンズっぽい柔らかな風合いがとても扱いやすいです。


瓶が柔らかく感じるようなハレーション気味の写真ですが、ロシアンレンズとは何か違う柔らかさと思います。


ピント面を近めに置いて奥行きをとる。もっともスタンダードな撮り方かと。
天気が良ければ色味がもっと生えていい感じなりそうです。


もう少し上手く葉っぱの色のグラデーションを撮りたかったんですが、これはもう少し広角で寄って撮るべきかもしれません。


デジタルで乗せたように綺麗に前ボケが乗りました。
奥行きのフレームさえ上手く切り取れれば、前後はSonnarが大体上手く表現してくれる気がします。


ちょっと騒がしいフレームですが、街撮りで扱う中望遠としてはスタンダードかとも。
遠くの被写体は前ボケを入れるとバランスが取りやすい気がします。


Zeissらしいコントラスト、このコントラストも出るんだという感じです。

ピント面の解像度、絞った際のシャープさ、収差


日差しが綺麗に入って、シャープさとコントラストがいい感じです。
このレンズSonnarの理想的なショットでは。


似た感じのフレームでグッと小さな被写体で。
日差しはないですが、文字も読めますし十分表現されているピント面ではと。


きちんと読めて柔らかな質感。
望遠画角で一点に集中しやすい。
柔らかなポートレートに最適なレンズの理由ではと。


こういった面として望遠で撮る味も少し変わった雰囲気で悪くないです。
まるでトリミングをしているようにも見えますが撮影ママです。
道路の反対側から撮りました。


結構離れた位置の工事現場ですが、案外シャープで何より優しい。
ハレーションはだいぶ出てるかと思いますが、この辺がポートレートと相性のいい味かと。

135mmの画角と街撮り

と淡々とした説明になってしまいましたが、正直これでは街撮りに135mmは使いづらいと言っているようなものかと。
ちょっと単調では。

撮っている時からそれは感じていて、このままではいけないと、色々試しながら歩いてみました。

前後で別の被写体


まず考えたのは、手前と奥に別のストーリーという切り取り方。
2個の被写体を置くと考えてもいいのでは。
当然両方にピントは合わないですが、前後のボケで表現するのが中望遠でしかできないことではと考えました。


スタンダードな斜めの壁と抜けに被写体。
悪くはないと思いますが135mmの味とは言えないかと。


後ろにある案内板に気がつきました。
横奥へのフレームが一般的かと思いますが、135mmなら距離をうまくつければ上下も少し違った表現ができそうです。


こちらはちょっと面白いのでは。
ピント面だけだと暗いところにある普通のメーターですが、丁度よく手前の標識のようなものに光があたっているので、ボケていてもなんとなくわかって主張があるかと。
そして間になぜか洗濯機。
他の画角では案外取れない構図ではと。

コラージュ的撮り方


フレームが一点に集中しやすい点を使って、通常のオブジェを切り取って別のストーリーをつけるようなコラージュ的撮り方。


コラージュ的撮り方は比較的いけるのではと。
望遠は角度を変えると映り込むオブジェが大きく変わるので、色々試すと、視界と違う感じに切り取れて面白い気がします。


オウムガイの黄金比的な位置へ切り取ろうと思ったんですが、もう少し頑張ればなんとかなりそうです。
これが広角だとバーン!って感じになって歪みなんかも出て迫力が出て、それはそれでいいと思いますが、一点に集中しやすい望遠で敢えて切り取って、コラージュ的感覚で新しい味をつけられる面白さがあるかと。


バイクを乗り越えようとしている自転車に見えなくもないかなと。
引きだと状況がわかってしまうので、切り取ることで想像の余地ができて、別のストーリーを産むことができるのではと考えます。


文字だけ切り取る。
何度かやって来ている撮り方ですが、距離があるものを一点集中で切り取れるのは望遠レンズの味かと。
「鈴なり」の、かなり下北らしい味のある看板に助けられている気もしますが。

普通に見る視界を敢えて変えてストーリーをつける

こちら結構難しいですが、今後も挑戦する意義がありそうな考えです。バランス崩しと名付けました。


通常だとこのぐらいのバランスではと思います。
左の赤い花がメインで、白いポールを隔てて後ろの黄色い看板とバランスを取る感じかと。


見えていた視界とバランスが変えてみます。
右上の車のホイールがだいぶ目を引くようになりました。

そうすると真ん中のボケた花が前に出てきました。
そしてなぜかその奥が気になります。まるでそこから誰か出てきそうです。
というより誰か来そうだからこのフレームなのではと勝手に想像してしまう気も。

もう一つバランス崩し。

通常なら真ん中の二つの花だけですが、下にあった花とコーンの色が逆で同じ背丈ぐらいの位置にあることに気がついて入れてみました。


そしてさらに右にある黄色も入れたら不思議なバランスになって来ました。

色々と考えるきっかけになった撮り方はできた気がします。

購入経路、リペアや汎用性、購入時の参考

M42マウント 最短撮影距離100cm 1978年製 絞り6枚羽根 3群4枚レンズ構成 フィルター径49mm 重さ約225g

購入したのは、eBayで653件 98.6% Positive feedbackだったgeorg3333。
7枚写真で、引きの写真ばかりでレンズが見えない写真ばかりではあります。
中山が大事にする、絞った状態の写真がかろうじて小さく見えます

状態説明はちゃんと動くしいいコンディションだ。少し使用感があるが。Fully functional and good condition with few signs of use.とかなりイージー。

まだこの頃は、街歩き第二シーズンの本格化もしていないしリペア販売も考えてなかったので、程度よりこの価格ならといいかと言った感じだったかと。

レンズは汚れてましたが、まあまあでしたでしょうか。
レンズ表面汚れ、中玉レンズはカビのような小さい点がいっぱいありましたが、清掃で全部取れたので良かったかと。
結局値段相応だったかと。

購入に際して

eBay価格だと送料を入れると10,000〜25,000円ぐらいでしょうか。
ヤフオクだと15,000円〜20,000円ぐらいで値段はあまり国内外関係ない感じもします。
これは多分国内では中望遠レンズの人気がないためで、この辺は風土の違いなのかとも思います。


貼り合わせレンズが多いSonnarですが、あまりバルサム切れ曇りの話は見かけない気がします。
それよりもピントヘリコイドの動きは気をつけたほうがいいかもしれません。

この時代のZeissレンズのヘリコイドは分解した最後にあるので、やり切るつもりのリペアでないとヘリコイドまで辿り着きません。
横から無理やりグリスオイルを入れることもほぼ無理なので経年のままのヘリコイドが多いです。
グリスが切れてスカスカのヘリコイドは、動くでしょうけどカクカク言ったりして撮影にも支障をきたすかと思います。

マウントについて


順にCanon EOSなどの EFマウント、SONY αシリーズなどのミラーレス用SONY E(NEXとも言う)、Olympus OM-DやPEN、Lumix系などのマイクロフォーサーズ(M4/3)で、リア側が飛び出していないので他のメーカーでもミラー干渉の心配は少ないかと。

マウントはカメラによって干渉等でうまく使えないこともありますので、ご自身のカメラでの使用の参考としてください。
また初心者向きの内容で、マウントについての記事を書きました。マウントに疑問点がある方はぜひ。

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歩いた辺り

『下北沢』街撮りオススメ度★★★☆☆=3

今回のSonnar 135mmは街撮りが難しいことが想像できたので、前々回のVEGA-5U 100mmで撮りやすかった安全な下北沢に再来訪しました。


VEGA-5Uの歩った続きの経路で、少し静かなあたりから歩きましたが、この辺はこのレンズ向きではなかったかと。


もう少し賑やかなほうへ向かっていきます。


スズナリ付近、撮りがいがありますね〜
昔ながらの下北沢残って欲しいです。


去年バンドをやっていて、半年ぐらいこの辺に練習に来ていたのでやっと下北沢の地形がわかるようになりました。


以前はいい店を見つけても位置が把握できないまま忘れていく状態でしたが、ひと区画覚えると軸ができたようで今はそれなりに詳しくなれました。


駅前食品市場の跡地にまだ一軒だけありました。
残して観光施設にする方向はできなかったんでしょうかね。
街撮りをしたくなる箇所が減っていくのは悲しい限りです。

撮影カメラ情報

SONY α7

Raw現像

現像はAdobe BridgeCC2017で、レンズの特性を写真に残したいのでコントラストや彩度等、一切いじらず、ノー調整、ノーフィルターです。
たまに露光量で明るさを揃える程度に留めています。

カメラの設定

絞りは、出るF3.6〜F5.0をあたりがほとんどです。
奥行きのあるものは絞り開き気味、平面な感じでは少し絞った感じでしょうか。
シャッター速度は1/1000を基準に絞った時は1/400のぐらい、ISOはそのフレームに応じて明るさを合わせる感じで使います。
ホワイトバランスは「オート」でした。