2016 / 05 / 11

Digital Camera

豪快なぐるぐるボケ HELIOS 44-2 58mm ロシアのオールドレンズの大御所!柔らかなボケを味わう

オールドレンズの代表格とも言えるHelios。
かくいう自分も去年の年末にHeliosを手に入れ一気にオールドレンズに傾倒してきた口で、がっちり一眼レフ・大口径レンズ派だったのが、一気にミラーレス一眼・オールドレンズに変わりました。約3ヶ月で。

今や30本近くあります笑。
大口径レンズを売ってそれでほぼまかなえたので、オールドレンズのコスパはありがたい限りです。

レンズとメーカー紹介

HELIOS 44-2 VALDAI 58/F2.0 M42 1981年
DSC03057
ヘリオスは、東ドイツZeissの名玉BIOTARが、戦後の賠償問題でソ連でコピー・改良され大量に生産され市場に出回ったレンズで、重めな過去を持っているものの、現在では安価にオールドレンズの味を楽しめるレンズです。
ヘリオスの歴史等については詳しく書いてあるサイトがいっぱいあるので、このページでは軽めで。

本日のアジェンダ

・年初に撮った写真と、最近(5月)に撮った写真を使いながらHeliosの絵の検証
・マクロマウントをつけて、接写の可能性を試す。

ボケ味、ぐるぐるボケ

DSC05306_160510_Helios_58mm
何と言っても絞り開放付近での、グルグルぼけとハイライトの表現が素晴らしい。

DSC00033
奥との距離がそんなに遠くなくても、被写体に寄れば、ぐるぐるボケは出ます。

DSC05275_160510_Helios_58mm
また丸ボケがあまり出なくても、溶け方が優しい上にF2.0の明るさは非常に使いやすいかと。

Helios_20160101_DSC00004
少し絞っても十分風合いが残ったまま、描写がはっきりきます。
右奥の建物の雰囲気もわかりやすいのではと。

もろもろ踏まえて、手軽に楽しめるボケという感じでしょう。ヘリオス人気の大きな要因かと思います。

色味、フレア、ゴースト

Helios_20160120_DSC00005
色が淡く出るのもこのレンズや他のロシアンホワイトレンズ(Jupiter9Industar-50など)の特徴かと。
食べ物などでも落ち着いた色味が面白いです。

Helios_20160107_DSC00042
日陰での発色を保ちながら淡さも感じるのも万能です。

Helios_20160114_DSC00031
少し飛ばした感じでのハイライトの飽和感がまたとってもレトロな感じで、まさしくロシアンホワイト。


日差しあたっている場所だと案外色味がのってます。
そしてぐるぐるボケも少し見えるのでは。

線の太さ、シャープ

Helios_20160107_DSC00044
ボケの効いていない絵でも、細めの線が絵を優しくする感じで絵が作りやすく思えます。

DSC05300_160510_Helios_58mm
柔らかく細く書き上げたような穏やかな描写ではないかと。

DSC05333_160510_Helios_58mm
下部へのボケも、少しぐるぐるボケ&柔らかいボケがちょうど良いです。
看板の折れ具合の表現に細い線がマッチしているのではと。

DSC05308_160510_Helios_58mm

購入経路、リペアや汎用性、購入時の参考

撮影最短距離50cm マウントM42 製造1981年
DSC03057
Leicaを除く初のオールドレンズで、Leicaは専門店で良い状態のものを買ったので実質初のオールドレンズがHeliosでした。

そのため、マウントM42?レンズのバージョンのこと?サイズ?スクリューってどこ?
といった感じで全然わからず、直接オールドレンズショップに問い合わせて聞きました。

ソ連製オールドレンズは製造時からネジの接点になる部分につけるグリスが多いようで、年月がたちそのグリスがいろんなところに染みて大変なことになっているものも多いようです。

今eBayで見るとかなり安く出ていますが、前述のような粗悪な状態のままのものも混じっている可能性が高いです。
eBayに慣れないうちは、Shopやヤフオクできちんとした説明や、評価が良いところにしたほうが良いとは思います。

マウントについて

SONY α7Rで、M42 → SONY E(NEX)マウントを使っています。

 

その他のカメラメーカーで使えるマウント一覧や留意点を記事にして解説していますので、マウントで疑問点等ある方いらっしいましたらぜひご覧ください。

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リペア・調整したレンズのみ販売しております。購入をお考えの方いらっしゃいましたら、ぜひよろしくお願い致します。


少し足りない写真の反省、分析

 


こちらと同じようなマクロマウントを使って小さな草花を撮ったんですが、こうなるとHeliosでなくともといった感じがします。

DSC05292_160510_Helios_58mm

また、58mmのレンズで、撮影最短距離50cmから小さい花に寄っていくと、かなりブレますので現実的ではないかなとも。

大きな花なら問題ないと思いますが、街撮りでスナップだと、スタンドを持ち歩くのもどうかと思いますので、もっと広角レンズで撮るべきショットかと思いました。

向いている撮影の方向性、ポートレートレンズとして

ぐるぐるボケを試したい方にオススメの記事!

【ぐるぐるボケ出し方講座 ー 初心者向き】ヘリオスのぐるぐるボケの出し方の解説

なんにせよ、今までオートフォーカスの5万〜ぐらいのレンズに慣れてきた人は、Heliosのコスパに驚くと思います。
当然マニュアルでの使い回しの大変さはあると思いますが、私的には案外すぐ慣れるもんだと思いました。

撮影カメラ情報


カメラはSONY α7R、画質はraw非圧縮、現像ソフトはPhotoshopCS6で写真によっては多少「露光量」「白レベル」を調整してますが、そのままの撮って出しも多いです。

カメラ : SONY α7R
撮影画質 : raw
絞り : F2.0~F5.4あたり
シャッタースピード : 手ぶれを考慮して1/1000を軸に、明るすぎる時は1/400ぐらい、動きの速いものは1/800ぐらいで明るさはISOで補充、ISOは基本50にしておき適宜シャッター速度と絞りで明るさ調整してます。
ホワイトバランス : ホワイトバランスは、今回の記事内の白っぽい写真はオート、黄色っぽいものはプリセットの「曇り」にしてます。たぶん6000Kぐらいではと思います。最近レトロな感じにとってみたいと思うのと、日本人は写真が青いほうに見えるらしいので、撮りながらInstagramにアップしながら反応をみてみたいと思ってます。

補足

ひと世代前のシルバー鏡筒も書きました!
安定のヘリオスのトロけるボケと柔らかな描写健在

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“豪快なぐるぐるボケ HELIOS 44-2 58mm ロシアのオールドレンズの大御所!柔らかなボケを味わう” のコメント

  1. レンゲ より:

    はじめまして!
    最近、S2を買ったのでヘリオス欲しい欲高まっています!
    そしてここにたどり着きました!
    やっぱりすてき!
    マウントって何を使っていますか??

    • Hidekatsu より:

      レンゲさんこんにちは、初めまして。
      ヘリオスいいですよー^ ^
      特にオールド初めてなら超オススメのコスパです。

      マウントは、実はNIKONやPENTAXは全く知らないもので、なんとも言えないのですが、
      5Dではこちらくらいの安価なもの、
      https://www.amazon.co.jp/M42-EOS-アダプター-タイプ-キャップ/dp/B00I099NME
      α7でも、手頃なこんな感じやつか、
      https://www.amazon.co.jp/Concept-M42レンズ-Eカメラ装着用レンズアダプターリング-レンズマウントアダプター-マウント変換アダプター/dp/B00LECY8OW
      本文中にあるマクロがきくやつです。

      商品レビュー等で見かけるスクリューが削れるのは、確かにあると思いますが、比較的頻繁にブロアーをかけるせいか特に問題に感じません。

      あと他のレンズでは、使えなかったのはTrioplan50mmでのexaマウント一種類だけで、結構いろいろ購入した中でもレンズもマウントもレアなこれのみです。

      なので、規格さえ間違わなければだいたいどれでも使用はできると思います。
      とは言え保証はできませんのでご了承くださいー

  2. Hisaki より:

    こんにちは。

    私も同じレンズを購入しました。
    ニコンのFマウントに取り付けて楽しむ予定でしたが、無限遠にピントが合わず困っています。
    ヘリコイドを最大に回しても2メートル先までしかピントが合いません。

    中古レンズなのでトラブルのリスクは覚悟で購入したのですが、ちょっと残念です。

    無限遠を調整する記事を見かけますが、本レンズと同じ記事が無いので、挑戦をためらっています。

    「カメラと写真と猫と」
    という記事が参考になると考えていますが、記事で取り扱われているレンズが
       ZENIT MC HELIOS-M44-6 58mm/F2
    と絞りとピントが逆になっています。

    当ブログと趣旨が異なるかもしれませんが、アドバイスをいただければとコメントさせていただきました。

    • Hidekatsu より:

      中身はそれほど詳しくないので、参考になるかわかりませんが、わかる範囲のご質問なら大丈夫ですよー。

      購入時に記載がなかったとしたら、最初に思うのはマウントアダプターの規格ですかね。
      NIKONを使ったことはないので詳しくわからないですが、heliosのm42マウントは多分間違いないので、NIKON側のマウントに種類があるとか。
      例えばソニーのEマウント、Aマウントのように。

      無限遠調整は未知の世界なのですが、多分、オーバーホールの知識がないとやめたほうがいいのではと。
      私自身、何度か分解に挑戦しましたが、レンズ清掃までが限界と感じてます。
      ヘリコイド関連や絞りは、よほど作りが簡素なレンズでないと、もうやめようと思ってます。
      とはいえ、その失敗で学んだことも多いので、失敗も踏まえて、オールドレンズ沼の楽しみ方と思えるなら挑戦しても面白いのではと^^;

    • Hidekatsu より:

      だいぶ時間が経ってしまってますが、ご質問の話がわかりましたので投稿します!

      こういったマウント内にレンズが入った筐体を買うと無限遠が出るようです。
      http://amzn.to/2rwHRwm
      ただそのぶん望遠になってしまい、本来の画角ではなくなるようです。さらにマウント内のレンズの影響が写真に出るので、やはり本来のヘリオスの味は薄れるようです。

      Hisakiさんは多分、こういったレンズの入ってないマウントを買われたのではないかと思います。
      http://amzn.to/2tG4y1L

      • Hisaki より:

        返信ありがとうございます。
        Fマウントのニコンボディへの取り付けは諦め、Xマウントの富士フィルムデジカメに取り付けて楽しんでいます!
        ヘリオス独特のボケが出る条件も何となく分かり始めてきました。
        ありがとうございます。

  3. ふわんず より:

    3000円でゼブラヘリオスと58年製のジュピター8を買いました!
    ゼブラの60年製なのでかなり癖があります(笑)
    Helios40ほどはぐるぐるしないですが面白いですね〜!

    • Hidekatsu より:

      おーそれはお買い得ですね〜
      個人的に古いヘリオスのレンズのアンバーがかった感じで出る味は好きです。

      来年こそはHelios40に挑戦して見たいと思っています!

      来年もどうぞよろしくお願いいたします。

      • ふわんず より:

        塗装剥がれがかなり気になりましたが実働品だったので結果オーライということで…笑
        Heliosは描写が比較的温調ですね〜、楽しみにしてます!


 

 

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