2017 / 07 / 03

Digital Camera

メイヤーのレンズはどれもコスパいいんじゃないかと Meyer-Optik Görlitz Orestegon 29mm F2.8 in 荻窪

Trioplan以外もうひとつ目立つレンズのないMeyer-optikの中でも、さらに情報の少ない今回のOrestegon 29mm。でもここまで試したMeyerのレンズはどれも結構手ごろでよく写る印象です。さてOrestegonはいかに。

レンズとメーカー紹介

M42 Meyer-Optik Görlitz Orestegon 29mm F2.8

50mmのOrestonが安価で結構よく写ったことでかなり興味が湧いたMeyer-Optik Görlitz。
戦後の荒波の中でビジネスとしては失敗に終わってしまったようですが、残ったレンズはどれも品を感じるシャープなレンズが多い気がします。

フィルムが全盛の頃のカメラマニアには、ピントが甘いメーカーの印象を持たれているようなMeyerですが、ここまで試したOrestor 100mm、Trioplan 50mm、 Oreston 50mmどれもピントは掴みやすく比較的シャープな気がします。

本日のアジェンダ

・Meyer-Optikレンズバリエーションを探る
・JRに乗り換え総武線を上る

ボケ味、フレーム周辺の描写、色味


とても綺麗にボケるレンズでは。


飛ばし気味のハイキーでも色味が悪くないです。
最近このハイキーでの色の残り方がロシアンレンズとその他の違いを薄っすら感じれるようになってきたような。良し悪しということではなく。


画角29mm、最短撮影距離が25cmですのでZeissの銘玉Flektogonに近いスペックになるのかと。
このレンズが1966年ぐらいの製造のようなので、同じゼブラ柄のレンズとして市場を争ったのかもしれません。それぐらい結構写ります。


日差しの強度が弱すぎず、強すぎずでちょうどよかったかもしれませんが、日陰での描写がとてもいい感じかと。


前ボケも後のボケも、暴れることなく自然に溶けていく感じで、あんまり深く考えず撮れて扱いやすいです。


白を強調して明るめにしたフレームだとロシアンレンズのような飽和感がでますが、広角気味のためか周辺光量落ちが強めに出ます。レンズ側の要素がわかりやすい分、絵作りはしやすいのではと。


かなり狭い小道ですが29mmの広角だと広く見え、不思議な感じです。29mmと一般的な区切りの28mmではないですが、その辺はなんの問題もないかなと。


撮ってくれと言わんばかりのひまわり。
看板の外で立ち飲み¥300とはここで飲むということなんでしょうね。誰かと一緒だったら間違いなく飲んでいたかと。

ピント面の解像度、絞った際のシャープさ、収差

この項目は大体F8.0で撮っています。


おー絞った感じもいいですねー。
コントラストの感じがOrestor 100mmと似ている気も。


こちらは開放近くで撮っていますが、機械ものですしシャープに写すつもりで撮りました。
このぐらいの大型のブツ撮りは準広角レンズの美味しいところな気がします。最近。


アパートとアパートの隙間ですが、狭い路地に看板があってみんな気になって入ってくるんでしょうね。「看板だけ」と張り紙が。かくいう私自身も気になって入ってきた一人かと。


オールドぽい飽和感とそれほど強く出ていない暗部はフィルムのようです。29mm画角だとAPS-Cで43.5mmぐらい、M4/3で58mmぐらい使えるでしょうから、割と使い勝手のいいレンズと考えていいんじゃないでしょうか。


実のシズル感素晴らしい。絞った時のこのシャープ感と全体のソフトなイメージは割とないような。


実際はもう少し水色だった気がしますが、味わいは近いものが表現できている古民家の壁かと。


このシャープの項目を見直して思いましたが、結局、オールドレンズらしくハレーションが起きやすいんですね。
コントラストをつけたい場合はフードをつければもう少し違うイメージも撮れるかと。
逆に上記のような柔らかめの絞った絵の場合はフードをつけないほうがいい感じが出せるかと思います。


こういった日陰だと一気に暗部が出てきます。やはりハレーションは起こしやすいようです。まあ1960年代レンズですし、むしろ扱いやすいほうと思います。


絞った時の硬いボケの雰囲気はOrestor 100mmで見たボケ方とそっくりな気が。距離があるフレームで近くにピント面がある時は絞れば奥のディティールも出しやすいということかと思います。


きっちり絞りの形の六角形ゴースト出ました。
暗部もがっちり白んでます。まあこれはこれで逆光っぽくていいんではないかと。

購入経路、リペアや汎用性、購入時の参考

M42 Meyer-Optik Görlitz Orestegon 29mm F2.8 およそ1966年製

最短撮影距離25cm 絞り羽根6枚 7郡7枚 フィルター径55mm 242g

今回の筐体は、Pentaconに吸収される前のバージョンでまだ指板にMeyer-Optikの名前が残っているゼブラバージョンです。
この後Pentaconに吸収され中身は同じままPentaconに名前が変わったレンズになったようで、Webの評判によるとその後のモデルのほうがよく撮れるみたいですが、なんとなくMeyerであることに価値を感じる、完全レンズマニアなのでこのバージョンを探しました笑。

購入に際して

購入は難ありの記述での出品が多い気がする、22,047件の取引履歴で99.8% Positive feedbackを持つanalog-loungeから。
結構こちらから買ってます。難ありが多いのですが、ちゃんと症状が書いてあるので信頼が持てる業者と思っています。

そして今回も、
全体的にいい感じ。フィルターが歪んでて動かなくなることがある。レンズにスクラッチ傷はない。少し曇りが内部にある。ピントはスムーズ。絞りもスムーズ。絞りの状態は綺麗で問題無し。上下キャップ専用ケース付き。
と少し難ありですが、調べるとレンズは7群7枚構成とのことで貼り合わせレンズはないのでバルサム切れではないかと。
ここの所リペアを始めたのもありまして、レンズ清掃ぐらいならいけるだろうと購入。


俄然売る気で結局きっちりオーバーホールしました。
我ながこの半年の成長はめざましいです。

eBayのOrestegon 29mm市場では前述のPentaconの名前が混ざってますが概ね10,000円〜20,000円ぐらいでしょうか。問題ありのは結構安く出てるようです。

このレンズっぽい写真


街撮りベースで考えると開放が撮りやすいレンズと思いますので、こちらが一番スタンダードな撮り方になるのではと。
APS-CサイズやM4/3ならもっと寄った感じも面白そうです。

向いている撮影の方向性、ポートレートレンズとして

ポートレートは少し難しいかなと。
広角ポートレートだとせめて35mmぐらいかなと思います。

歩いた辺り

フットサルで膝を痛めていたもので、一ヶ月ぐらい街歩きどころかあまり無理に歩かないようにしていましたが、ほぼ完治して来たのでまた今月からガンガン歩きます。

『荻窪』街撮りオススメ度★★★★☆=4

まずは、前回の吉祥寺からJRに乗ることにして、路線を上ることに。
そして、住みたい街の上位常連らしいのでいいところだろうと荻窪をチョイス。


駅の規模の割に小さい駅の看板が笑えます。


駅の地図を見て、北か南、どちら口から出るか悩みましたが、あえて大きいビルがあるほうへ。
なんとなくビルの袂に文化がありそうな気がしました。


北口のロータリーのところに街歩きの小腹満たしに最適なドーナツ屋さんがありました。扉の写真に使ったドーナッツです。
ちょうど、起きてそのまま何も食べずにここまで来たので、早速いただきました。揚げたてなかなかの美味です。


そして、ドーナツ屋の後ろ側の小さい商店街の通りをフラフラ。
日曜はやってないお店が多かったですが、昔からある感じの雰囲気のある通りで、さっとがっちり食べるランチとかに良さそうなお店が多かったような気がします(閉まっていてよくわかりませんでした)


少し駅から離れて青梅街道を渡ったあたりに、住宅街と思ったら小さなお店がある細い路地の小さな商店街を二箇所見つけました。
この辺落ち着いていて街歩きやゆったりデートにとてもよさそうです。

よくよく考えたらお店の写真とかを撮ってなかったもので、上記の写真だと何もない感じの通りに見えますが、素朴な落ち着いたお店が通り沿いにポツポツあって雰囲気の落ち着いたいい通りです。


さらに北口周辺の裏通りを散策。
この辺はチェーン店多く、普通な感じです。


そして駅そばに戻って、今日はそろそろ終了かなと腰を下ろしたところ、ビルの向こうにバッティングセンターの看板を発見!


一振りして来ました。


結局、疲れて来た段階で駅の南側に全く到達しなかったので、吉祥寺に引き続き今回も二回に分けることにしました。次回は南側を歩きます。

追記170704

帰りに食べた王将餃子定食が出て来ました^^
25cmまで寄れるとフード撮りはかなり容易です。

撮影カメラ情報

SONY α7

マウントについて

 


SONY α7(SONY Eマウント、NEXとも言う)では問題なく使えました。
Canon 5DmarkⅢでは、ミラーにあたりそうです。見た目であたりそうなので試してないです。あのあたる音が怖くて笑。
オールドレンズの広角はダメなことが多いです(でもFlektogonの20mmは大丈夫でしたが)。

ピントで動くヘリコイドが、見た目でカメラのリア側から出てたら一眼レフカメラではほぼダメかと思います。
その点ミラーレス一眼はかなり柔軟なので、手頃なオールドレンズを色々楽しみたいなら各社ミラーレスがオススメかと。


近頃人気のOlympus OM-DやPEN、Lumix系はこの辺かと。
Olympus OM-DやPEN、Lumix系の規格マイクロフォーサーズ(M4/3)だと29mmの標準画角オールドレンズは約倍の58mmぐらいになりますので、また違った撮り方ができるかとも思います。

マウントはカメラによって干渉等でうまく使えないこともありますので、ご自身のカメラでの使用の参考としてください。
また初心者向きの内容で、マウントについての記事を書きました。マウントに疑問点がある方はぜひ。

Raw現像

現像はAdobe BridgeCC2017で、レンズの特性を写真に残したいのでコントラストや彩度等、一切いじらず、ノー調整、ノーフィルターです。
たまに露光量で明るさを揃える程度に留めています。

カメラの設定

絞りは開放F2.8〜F8.0ぐらい、シャッター速度は1/640を基準に絞った時は1/200のぐらい、ISOはその場の雰囲気に応じて飛ばし気味にしたり、暗めにしたり考えながら調整しています。
ホワイトバランスは、ずっと「オート」で撮りました。昼間の野外ならオートで問題ないと思います。

補足

オールドの準広角としてはFlektogonがオススメです。
ぜひ今回の記事と比べて見てください。
近距離のボケと階調表現が素晴らしい準広角 Flektogon 35mm F2.4 黒鏡筒 in 井の頭公園

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