2018 / 04 / 28

Digital Camera

深いコントラストとピント面の飽和感が楽しいTelefogar 90mm / Meyer-Optikの黄金期の中望遠 in 代官山

ポートレートではいい描写を見せてくれているTelegfogar。いつか街撮りをと思いつつ先延ばしになってましたが、ついに持ち出しました。

レンズとメーカー紹介


Meyer-Optik Görlitz/ Telefogar 90mm F3.5
M42マウント、最短撮影距離150cm、およそ1958年製造、絞り羽根12枚

1960年前後のMeyer-optikのレンズはコントラストが強く、キリッとした描写ながらもいい具合の飽和感もあり面白いです。
そのMeyer-optikの黄金期とも思える時期の中望遠レンズTelegfogar 90mm。
ポートレートで何度か撮影していい味を見せてくれていましたので、いつか街撮りをと考えていました。

ボケ、フレーム周辺の描写など


Meyer同時代のPrimagonPrimotarと同じような逆光コントラストの具合を見てみました。
雰囲気はPrimagon、Primotarと似ていますがゴーストはそんなに出ないですね。


コントラストが強いと言うより、周辺光量落ちの影響で周辺の露出が落ちてコントラストが上がったように見えるのかと。


90mm中望遠ですので、やはり被写体に集中した構図と遠景ぼかしが収まりやすいです。


気持ちグルグルボケが出ています。
ヘリオスほど出しやすくはないですが、このTelefogarは中望遠に珍しくぐるぐるボケが出るレンズです。


うーんもうひと押し、もっと花を見せたいです。
奥の階段はボカしたかったので、あまり絞らないようにしながらもピント面は飽和しないあたりを狙ったんですが、もう一段絞るべきだったかと。


後ろのボケが比較的綺麗に出ました。少し絞ったと思います。
ポートレートで前後逆のピントとかも面白そうな構図です。


なんでしょう、何かもうひと押しです。
ピント面の感じも前ボケとかも綺麗と思うんですが。。
コーンとの質感が合ってないのかもしれません。


コントラストの強さが夕暮れの光にいいバランスかと。
先にも書きましたが、一点集中の被写体、奥は遠目のボケがやはり中望遠レンズは構図が撮りやすいです。

ピント面、シャープ等


少し絞るとコントラスト感と相まって、かなり締まる感じです。


白の飽和感と無限遠のピントがいい具合では。
日本の街だと抜けのいい景色は探すのは難しそうですが、この時代のオールドレンズとの相性は良さそうです。


よく行くカフェのオブジェでピント面チェックを。
前回のPancolarで撮った似た写真と比較しても、いいシャープ感や強いコントラストが伺えます。


もっとピント面がシャープに出ると思ったんですが、白い服の影響を受けてかもうひとつメリハリが欠けるかと。
なかなかTelefogarの街撮り難しいです。


中望遠だと近めの風景的なものは難しい気がしますが、要素が多いと成立しやすい気がします。
こちらもピント面の飽和がいい味付けになっているかと。


地味ですがこの写真結構好きです。
状況はわかりづらいフレームですが、雰囲気はとても感じ取れる気が。


こちらはもっとコントラストが強く出て、コーンの無機質感と花の飽和感が、出るかと思ったんですが、ちょっと残念な感じです。
光の反射が強い色に対する強度の差が、だいぶ出やすいレンズの気がします。


こちらはイメージ通りに飽和しました。
ピント面が飽和しまくって、ピントを合わせが大変でしたが、なんとか影のラインにピントを合わせられたかと。


こちらもピント面の飽和感に合わせたフレームに撮れたかと。
こちらはマクロマウントを使ってます(ページ下部に記載)
このレンズは最短撮影距離150cmですので、流石にバリエーションが付けづらかったので時折マクロで撮りました。


光の差し込みが弱めのところで寄ると、ピント面のキメの細かさがよくわかりました。この時代のMeyerすごいです。
こちらもマクロマウントで寄っています。最短撮影距離150cmだと近いものはほぼ無理ですので、マクロは便利です。

街と雑談

『代官山』街撮りオススメ度★★★★★=5


本日やって来たのは街歩きの代名詞的な代官山。


3、4年前、カメラ倶楽部的なものに参加していた時によく歩いて、歩き尽くした感があったのですが、よく考えるとオールドレンズにこんなに適した街はないなと思い返しました。


おすすめは渋谷の東南口に近づくあたり。
落ち着いた雰囲気が街歩きにぴったりで、疲れた頃にチョイスできるカフェ等も豊富なエリアかと。


ところどころにある坂もいい風情です。
とはいえどの坂も光の入りがあまりなく、いい構図はなかなか難しくもあります。。


複合施設のような作りで何軒もの系列店が並ぶ道ができてました。
一部撮影禁止の札が立ってましたが、上記写真は多分大丈夫なところで撮ったハズ。


「ハチ公バス」がくるエリアでしたので、渋谷からハチ公バスに揺られて来るのも面白いかも。
乗って帰りました。


マクロマウントで撮影。
テラス席の風が心地良い日でした。

購入参考


美しい青いコーティングがレンズマニアの心をくすぐります。

eBay価格だと送料込みで¥15,000〜¥25,000ぐらいでしょうか。ですがマウントが汎用性の下がるAltixがほとんどなので、レンズをいろいろ変えながら撮影したい人は気にしたほうがいいところかと。
今回撮影に使ったTelefogarはラッキーなことに購入時からM42マウントに改造してありました。とはいえ無限遠はオーバーインフですが。。

撮影カメラ情報


カメラ : SONY α7iii
撮影画質 : raw
絞り : F3.5~F5.4あたり
シャッタースピード : 1/1000を基準に絞った時は1/400ぐらい、ISOはそのフレームに応じて明るさを合わせる感じで使います。
ホワイトバランス : Auto

現像はAdobe BridgeCC2018で、レンズの特性を写真に残したいのでコントラストや彩度等、一切いじらず、ノー調整、ノーフィルターです。
たまに露光量で明るさを揃える程度に留めています。

使用マウントについて

SONY α7ⅲですので、M42 → SONY E(NEX)マウントで、マクロ付きのものを使用しています。

 


その他のカメラメーカーで使えるマウント一覧や留意点を記事にして解説していますので、マウントで疑問点等ある方いらっしゃいましたらぜひご覧ください。

あとがき

う〜んやはり90mmで寄れないレンズは街歩きにはなかなか難しいかも。。。

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